タコ・フグ・なんこつなど、居酒屋では多種多様な唐揚げメニューがありますが、「キング・オブ・唐揚げ」と言えば、やはり「鶏の唐揚げ」でしょう。

同じお肉である牛・豚と比べ、なぜ鶏が唐揚げに使われるのかというと、「加熱後も肉質が柔らかい」からです。

この加熱後の肉の柔らかさは、タンパク質の1種である「コラーゲン量」によって決まります。

肌をプルプルに保つ事で有名なコラーゲンですが、高温で加熱されると縮む性質があります。また、コラーゲンは、筋肉の周りを取り囲んでおり、この縮みが大きいほど肉は硬くなってしまいます。

鶏肉は、牛肉・豚肉と比べコラーゲン少なく、加熱しても比較的柔らかい肉質のため、唐揚げとしてよく使われるようになったわけです。

「揚げたて」と「冷めた」唐揚げ、どちらが好きですか？

猫舌でなければ、十中八九「揚げたての唐揚げ」と答えるかと思います。

揚げたてと冷めた唐揚げで大きく異なる点は肉に含まれている「水分量」。この違いが「美味しさ」の違いです。

「料理は何でもアツアツが1番」と思うかもしれませんが、そうとも限りません。

では、もう1つ質問させていただきます。イメージしてみてください。

「高温で揚げ過ぎてしまった、パッサパサだけどアツアツの唐揚げ」と、

「適温でジューシーに揚げた、お弁当に詰めて2時間後の冷めた唐揚げ」

どちらが好きですか？

…。

こう聞かれると、賛否別れそうな気はしませんか？

つまり、揚げたての唐揚げは「熱いから美味しい」のではなく、「水分量が多く肉汁が溢れてジューシー」だから美味しいのです。

揚げたてが1番美味しい「唐揚げ」ですが、冷めても肉が柔らかく美味しいですよね。

コラーゲン量が少ないという事もありますが、「鶏の脂の融点が低い」という点も、唐揚げが冷めても美味しい理由の1つです。

牛肉の脂が溶ける温度は45℃前後、豚は40℃前後。それに対して、鶏の脂の融点は30℃前後です。

冷えたお肉の脂は、口の中に入れたときに、ザラついたり、ギトギトしたり、舌触りが良くありません。一方、鶏の脂の融点は人間の体温36℃より低く、唐揚げを食べたときに脂が口の中で溶けだし「美味しい」と感じるわけです。

サラダチキンはあれど、サラダビーフ、サラダポークが無い。

常温で個体の油脂、牛脂、ラード(豚の脂)はあるのに、鶏は無い。

これらは、共に「脂は融点の低さ」によるものです。

牛肉・豚肉ともに美味しい食材ですが、冷えても美味しいという点でいえば、圧倒的に鶏肉となるわけです。

唐揚げに合うお酒と言えば、「ビール」・「ハイボール」ですよね。

この2種のお酒には共通点があります。それは「後味の良さ」です！

「後味スッキリでキレが良い」と言えば、やはり炭酸系のお酒。

当然、唐揚げとの相性はバッチリで、シュワシュワ弾ける炭酸の爽快感が、口の中に残った脂っこさを洗い流してくれます。

また、炭酸系で無くともキレのあるお酒は、唐揚げとケンカしないので相性抜群！

複雑で深みあるお酒が多い「醸造酒」よりも、スッキリした風味の「蒸留酒」の方が唐揚げにはピッタリです。

「炭酸系」且つ、焼酎・ジン・ウォッカ様な「蒸留酒」がベースになっているお酒…。

この2つの条件に当てはまる「唐揚げに合う」のお酒があります。

それはズバリ！柑橘系のチューハイです！

レモン酎ハイは、焼酎をベース炭酸で割った最高の組み合わせ。さらに「レモンの酸味」と「柑橘系の爽やかな香り」が、唐揚げをすっきりした味わいへと昇華させてくれます。ビール・ハイボールと比較しても引けを取らない「新たな第三勢力」のお酒です。

とは言うものの、食の好みは人それぞれ。

芳醇で酸味があるワインが唐揚げには合う！

辛口の日本酒が組み合わせとしては最高！

など、色々な意見があるかと思います。あくまでも一般的な相性であり、自分なりの最高の組み合わせを探してみてください！

「唐揚げ」にまつわる様々なお話。いかがでしたでしょうか。

シンプルなのに唐揚げって奥が深い！そう思っていただけたなら幸いです。

お酒との組み合わせも考えると、本当に色々な食べ方がある唐揚げですが、チムニーでは飲み放題コースに、ビール、ハイボールはもちろん、サワーメニューも豊富です。

「唐揚げに合うお酒を探し」をサポートできるような、飲み放題メニューを取り揃えておりますので、是非ご来店ください！