
鹿児島焼酎の世界へようこそ!
特徴・有名銘柄10選・美味しい飲み方まで徹底解説
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飲み会の席でもよく頼まれるのが「焼酎」。銘柄によって異なる味わいと飲み方の幅広さで多くの人に楽しまれています。
「焼酎は好きだけどどの銘柄が美味しいのかわからない」
「食事と合わせてもっと焼酎を美味しく飲みたい」
こんな風に思ったことはありませんか?
実は、原材料や製法、産地によって味わいが異なる焼酎は、その特徴によって楽しみ方も様々なんです。
この記事では、焼酎の中でも特に有名で、味わいも多様な鹿児島県産の焼酎のおすすめの銘柄や楽しみ方をご紹介。
そんな焼酎が楽しめる居酒屋の情報もお届けします。
この記事でわかること
・鹿児島県産の焼酎の特徴
・鹿児島県産の焼酎の中でも有名な銘柄やおすすめの楽しみ方
・鹿児島県産の焼酎と合う料理
鹿児島県産焼酎の特徴について
「焼酎王国」と呼ばれる鹿児島。その代表格である「薩摩焼酎」は、どっしりとした芋の風味を感じる伝統的なものから、果実のように華やかな香りのものまで、非常に幅広い味わいを楽しめるのが魅力です。
こうした多様な個性は、主に「原材料」「麹」「製法」という3つの要素で決まります。
味わいの礎となる、芋と水
「薩摩焼酎」の主原料は、100%鹿児島県産のさつまいもです。
代表的な品種「黄金千貫」は、でんぷん質が豊富で、焼酎に豊かな甘みとコクを与えます。
また、鹿児島の大部分を覆う「シラス台地」の天然フィルターで磨かれた良質な軟水が、焼酎のまろやかな口当たりを生み出しています。
香味を操る、3種類の麹
焼酎の酒質を方向づけるのが麹菌です。
主に3種類が使い分けられ、それぞれが異なる香味を生み出します。
・黒麹は、クエン酸を多く生成することから、力強くしっかりとしたコクとキレのある味わいを造ります。
・白麹は、黒麹の突然変異から生まれたもので、より穏やかでマイルドな甘みとすっきりした後味が特徴です。
・日本酒造りにも用いられる黄麹は、フルーティーで華やかな香りを生み出します。
参考:黒麹・白麹・黄麹の違いって?酒造りの要である「麹」についてご紹介|nomooo(ノモー)
味わいの輪郭を造る「蒸留」と「熟成」
製造技術も味わいを大きく左右します。
伝統的な常圧蒸留は、原料の風味を強く引き出し、豊かな香味の酒質になります。
一方、近代的な減圧蒸留は、沸点が低い状態で蒸留するため、クセが少なく軽快でクリアな酒質に仕上がります。
近年では、これらに加えて蔵元独自の酵母や熟成技術も進化しており、果実のような香りを持つ新しいタイプの焼酎も増えています。
参考:「常圧蒸留」と「減圧蒸留」の違いは? 焼酎の味や香りはどう変わる?|いいちこスタイル
もう一つの鹿児島焼酎・奄美群島が育む「黒糖焼酎」
鹿児島県の中でも、奄美群島でのみ製造が許可されているのが黒糖焼酎です。
原料にさとうきびから作られる黒糖と米麹を使用します。
ラム酒にも似た甘く豊かな香りを持ちながら、米麹を使うため糖質は含まれません。すっきりとした飲み口が魅力です。
鹿児島が誇る、おすすめの焼酎10選
鹿児島県では、伝統的な製法を守る蔵元と、新しい技術を取り入れる蔵元が、多様な焼酎を生み出しています。
ここでは、個性豊かな香りを持つ銘柄から、長年親しまれている定番の銘柄まで、10種類をご紹介します。
- ‐【芋焼酎】だいやめ~DAIYAME~ / 濵田酒造
- ‐【芋焼酎】小鶴 the Banana / 小正醸造
- ‐【芋焼酎】NANAKUBO Blue Citrus Neo / 東酒造
- ‐【芋焼酎】MIYAGAHAMA Aroma / 大山甚七商店
- ‐【芋焼酎】GLOW EP05 / 若潮酒造
- ‐【芋焼酎】晴耕雨読 XX ジョイホワイト / 佐多宗二商店
- ‐【黒糖焼酎】喜界島 / 喜界島酒造
- ‐【黒糖焼酎】れんと / 奄美大島開運酒造
- ‐【芋焼酎】魔王 / 白玉醸造
- ‐【芋焼酎】伊佐美 / 甲斐商店
【芋焼酎】だいやめ~DAIYAME~ / 濵田酒造
「だいやめ」とは、「晩酌で疲れを癒す」という意味の鹿児島の方言です。
独自の熟成法によって生まれる、ライチのような華やかな香りが大きな特徴。
甘くまろやかな口当たりと、キレの良い後味を持っています。
【芋焼酎】小鶴 the Banana / 小正醸造
その名の通り、完熟バナナを思わせる甘く豊かな香りが特徴です。
特別な酵母「鹿児島香り酵母1号」を使用することで、この独特の香りが生まれます。
口に含むと、バナナシェイクのようなトロピカルで優しい甘みが感じられます。
【芋焼酎】NANAKUBO Blue Citrus Neo / 東酒造
ビールの原料であるホップを焼酎造りに使用した、ユニークな芋焼酎。
ホップ由来の柑橘系の爽やかな香りと、芋焼酎の甘みが合わさり、シトラスフルーツのような清涼感のある味わいです。
青いボトルも特徴的です。
【芋焼酎】MIYAGAHAMA Aroma / 大山甚七商店
「香りを食べる」をコンセプトにしており、特徴的なボトルデザインも目を引きます。
グラスに注ぐと、マスカットや白い花を思わせる香りが広がり、味わいも非常にフルーティーで、白ワインのような一面も持っています。
大山甚七商店の公式Instagramでは、焼酎づくりの舞台裏や季節限定の情報をご紹介しています。
👉大山甚七商店 Instagram公式アカウント
【芋焼酎】GLOW EP05 / 若潮酒造
「GLOW」というシリーズの5作目にあたる銘柄です。
パッションフルーツやトロピカルフルーツを思わせる、果実味豊かな香りが特徴。
「飲むアロマ」と表現されることもあり、ロックやソーダ割りで香りを楽しむ飲み方に適しています。
【芋焼酎】晴耕雨読 XX ジョイホワイト / 佐多宗二商店
「晴耕雨読」の20周年を記念して造られた銘柄です。
原料には、柑橘や紅茶のような香りが特徴のさつまいも「ジョイホワイト」を使用。
グレープフルーツを思わせる爽やかな香りと、すっきりとした後味で、食中酒としても適しています。
【黒糖焼酎】喜界島 / 喜界島酒造
奄美群島の喜界島で造られる黒糖焼酎。
黒糖由来のほのかに甘い香りと、爽やかでキレのある口当たりが持ち味です。
雑味の少ないクリアな味わいは、様々な料理と合わせやすくなっています。
【黒糖焼酎】れんと / 奄美大島開運酒造
クラシック音楽を聴かせながら熟成させる「音響熟成」という製法で知られる黒糖焼酎です。
この製法により、まろやかな口当たりが生まれると言われています。
軽やかで優しい口当たりと豊かな香りを持ち、飲みやすいとされています。
【芋焼酎】魔王 / 白玉醸造
「森伊蔵」「村尾」と並び、「3M」と称される人気の高い芋焼酎です。
日本酒造りに使われる黄麹で仕込むことで、柑橘類を思わせるフルーティーな香りを生み出しています。
熟成による、まろやかで雑味の少ない味わいが特徴です。
【芋焼酎】伊佐美 / 甲斐商店
プレミアム焼酎の先駆けとして知られ、長年にわたり愛されている銘柄です。
伝統的な黒麹仕込みによる、しっかりとしたコクとキレのある味わいが特徴。
さつまいも本来の風味と、黒麹由来の香ばしさがバランス良くまとまっています。
焼酎ハイボールで知る、鹿児島県産焼酎の新たな魅力
近年、華やかな香りを持つ個性豊かな本格焼酎が次々と登場しています。
こうした焼酎のポテンシャルを最大限に引き出す飲み方として、今、最も注目されているのが「焼酎ハイボール(ソーダ割り)」です。
なぜこれほどまでに人気なのか、そしてなぜ香り高い鹿児島の焼酎と相性抜群なのか。
その理由をご紹介します。
▼「焼酎ハイボール」とは?
焼酎ハイボールは、本格焼酎をシンプルに炭酸水で割った飲み方です。
ウイスキーで作るハイボールと同様に、近年、居酒屋の定番として不動の人気を誇っています。
その魅力は、焼酎のクリアな味わいと炭酸のすっきりとした刺激が一体となった、抜群の爽快感にあります。
甘さがなくクリーンな味わいは、まさに最高の食中酒と言えるでしょう。
揚げ物のような脂っぽい料理はさっぱりと流し、和食のような繊細な味付けは引き立てる、万能のパートナーです。
加えて、ベースとなる本格焼酎は糖質ゼロ・プリン体ゼロ。
ビールや甘いカクテルとは一線を画す、キレのあるクリアな味わいも人気の理由となっています。
参考:焼酎ハイボールとは?作り方も詳しく解説!|酒のはしもと
本格焼酎は糖質ゼロ・プリン体ゼロ|霧島酒造株式会社
なぜ「香り系」鹿児島焼酎と相性抜群なのか
ハイボールという飲み方は、特に「香り豊かな焼酎」の個性を楽しむ上で、非常に適したスタイルです。
炭酸の泡とともに、焼酎が持つ繊細で華やかな香りが穏やかに立ち上るため、「だいやめ」が持つライチのような香りや、「小鶴 the Banana」のトロピカルな香りも、一層感じやすくなります。
また、炭酸水のニュートラルな味わいが、さつまいもや黒糖といった原料由来の優しい甘みや風味をストレートに伝えてくれます。
お店で提供される一杯は、温度や氷の質、焼酎と炭酸の適切な比率、そして丁寧な注ぎ方によって、焼酎の持つ魅力を存分に引き出しています。
参考:5つのルールで別格のおいしさ! 焼酎ソーダ割りのすすめ|イエノミスタイル 家飲みを楽しむ人の情報サイト
だいやめ飲み方指南ーだいやめ~DAIYAME~特設サイトー濵田酒造
焼酎ハイボールと楽しむ、鹿児島の郷土料理
焼酎ハイボールは、食事との組み合わせで一層楽しむことができます。
特に、鹿児島の豊かな食材を使った料理との相性は良好です。
炭酸の爽快感が口の中をリフレッシュし、焼酎の香りが素材の風味を引き立てます。
鹿児島の代表的な食材と料理の組み合わせをご紹介します。
鰹(かつお)
鹿児島で水揚げされる新鮮なカツオは、しっかりとした旨みが特徴です。
表面だけを香ばしく炙り、薬味と共にいただくのが定番の楽しみ方。
特に、ゆずが香る爽やかなタレで仕上げたものは、柑橘系の香りを持つ焼酎ハイボールと良く合います。
👉相性の良い焼酎:晴耕雨読 XX ジョイホワイト・NANAKUBO Blue Citrus Neo
白姫えび
鹿児島で養殖される「白姫えび」は、柔らかな食感と甘みが特徴です。
素材の味を活かして生のまま刺身でいただけば、クリーンな味わいのハイボールがエビの繊細な風味を引き立てます。
また、シンプルに塩を振って焼くと香ばしさが加わり、ハイボールの持つキレの良さがエビの旨みを際立たせます。
👉相性の良い焼酎:MIYAGAHAMA Aroma・魔王
黒豚
全国的な知名度を持つ「かごしま黒豚」は、きめ細かな肉質と、甘みのある脂身が持ち味です。
このジューシーな脂の旨みには、爽快な焼酎ハイボールが良く合います。
例えば、生姜を効かせてカラッと揚げた料理や、食欲をそそる香味野菜と共に甘辛く炒めたものも、ハイボールが口の中をさっぱりとさせるため、バランス良く楽しめます。
👉相性の良い焼酎:だいやめ~DAIYAME~・GLOW EP05
さつまいも
焼酎の原料としても知られるさつまいもは、食材としても広く親しまれています。
特に甘みが強い品種「紅はるか」をカリッと揚げ、甘じょっぱいタレを絡めた料理は、焼酎ハイボールと相性抜群です。
熱々で香ばしいさつまいもと、冷たく爽快なハイボールが口の中で合わさり、絶妙なコントラストを生み出します。
👉相性の良い焼酎:小鶴 the Banana・れんと
さつま揚げ
魚のすり身から作られる鹿児島の郷土料理。
高品質な鰹節である「本枯節」を練り込んだものは、特に風味豊かです。
しっかりとした旨みには、同じく伝統的な黒麹で造られた、骨格のある焼酎が良く合います。
👉相性の良い焼酎:伊佐美
桜島大根
ギネスブックにも認定されている「桜島大根」を、味噌で漬け込んだ伝統的な保存食。
その塩味と発酵の旨みに対して、黒糖焼酎のすっきりとしたハイボールが良い箸休めになります。
👉相性の良い焼酎:喜界島
まとめ:奥深い鹿児島焼酎の世界を、最高のハイボールで
この記事では、鹿児島焼酎が持つ豊かな個性とその楽しみ方をご紹介しました。
さつまいもを原料とする「薩摩焼酎」と、黒糖を原料とする「奄美黒糖焼酎」。
そして、味わいを決定づける「麹」や「蒸留方法」の違いによって、その香味は無限の広がりを見せます。
特に、近年登場している果実のように香り高い焼酎は、これまでのイメージを覆す新しい魅力に満ちています。
この奥深い鹿児島焼酎の世界を存分に体験できるのが、チムニーグループの店舗で開催される「鹿児島焼酎ハイボールフェア」です。
この記事でご紹介した、個性豊かな最新の焼酎から王道の銘柄までを取り揃え、相性抜群の郷土料理と共にお待ちしております。
ぜひこの機会に、お気に入りの一杯を見つけに、お近くの店舗へお立ち寄りください。