チムニー×ぐるなび社で挑む「大人の食育」
農林水産省の「令和7年度消費・安全対策交付金(地域での食育の推進)」事業の一環として、チムニーの店舗では現在ぐるなび社の提供するモバイルオーダーシステムを活用し、外食時の消費者の栄養バランス改善を促す実証実験を行っています。
外食は手軽で楽しい一方で、栄養バランスへの意識が後回しになりやすい食事シーンでもあります。健康に気をつけたいと思っていても、外食では「つい好きなものを選んでしまう」という人は少なくありません。こうした課題に対し「我慢させない健康づくり」という新たなアプローチに挑むのが、今回の実証実験です。
イントロダクション|外食では健康意識が下がる?背景にある社会課題
第4次食育推進基本計画では、従来の「子どもへの食育」に加え、大人の日常的な消費行動を見直す「大人の食育」の重要性が強調されています。
ぐるなび社の調査によると、
日頃の食生活で健康を意識している人:71%
外食時に健康を意識している人:35%
と、外食シーンでは健康管理への意識が低くなる傾向があります。
しかし、忙しい日常の中で利用頻度の高い外食だからこそ「何を食べるか」の選択が健康に与える影響は小さくありません。
DXで「気づき」を与える新たなアプローチ
今回の実証実験では、デジタル技術を活用することで、外食という日常的な食事シーンの中で、利用者が無理なく栄養バランスに目を向けられる仕組みの構築を目的としています。
外食時はどうしても忙しさや気分、同席者との関係性などから、「好きなものを選ぶ」「早く決める」ことが優先されがちです。そうした行動を否定するのではなく、自然な形で選択の幅を広げることに主眼を置き、栄養に配慮した選択を義務づけるのではなく「もう一品足すならこちらはいかがですか?」といった形で提案することで、利用者が自ら納得して選べる環境を整えています。
ぐるなび社が提供するモバイルオーダーシステム「ぐるなびFineOrder」上でこの提案をすることで、お客様に特別な操作や追加の手間をかけることなく、栄養バランスに関する情報や提案を届けることが可能となります。
デジタルの強みである「タイミングの最適化」と「個別最適な提案」を活かし、注文内容に応じて栄養面を補完するメニューを提示することで、楽しさを損なうことなく、より満足度の高い外食体験を提供します。
実証実験の概要|栄養士監修「あと一品」を自動レコメンド
① 注文開始時の視覚的な啓発・情報提供
来店後、モバイルオーダー「ぐるなびFineOrder」を起動すると、トップ画面に栄養バランスに関するバナーを表示しています
食育動画や関連サイトへの導線を設け、注文前の段階で栄養に関する「気づき」を促します。
② 注文内容に応じた「栄養補完メニュー」の自動提案
お客様が選んだ料理内容に応じて、栄養士が監修した“相性の良いあと一品”を自動でレコメンド。
たとえば主菜中心の注文には副菜を、炭水化物が多い場合にはたんぱく質や野菜メニューを提案するなど、無理なく栄養バランスを整えられる仕組みを実装しています。
③ 店内POPによるアナログでの啓発
デジタル施策に加え、店内では卓上POPやポスターを活用。「主食・主菜・副菜」を揃える重要性を視覚的に分かりやすく伝えることで、行動変容を後押しします。
デジタルとリアルの両面からアプローチする点も、本取り組みの特徴です。
まとめ|外食産業が担う“これからの健康づくり”
これまで外食は「手軽さ」「楽しさ」「非日常性」が価値の中心でしたが、利用頻度が高まる中で、日常生活に与える健康への影響も無視できない存在となっています。そうした中、“食を提供する場”から“健康づくりに寄与する場”へと進化することは、今後の外食産業にとって重要なテーマです。
本取り組みの特徴は、消費者に我慢や制限を求めるのではなく、モバイルオーダーという日常的な接点を活用し、自然な「気づき」と選択の後押しを行っている点にあります。栄養バランスを軸としたメニュー提案が、結果として注文点数の増加や満足度向上につながる可能性を示している点は、飲食店経営につながる部分も多いと考えています。
チムニーとぐるなび社では、本取り組みを通じて得られた知見を活かし、外食産業が人々の健康づくりに貢献できる新たな在り方を提示してまいります。