土用の丑の日!うなぎを食べて夏を乗り切ろう!

夏の暑い日は体調を崩しやすく、特に夏の暑さには油断禁物です!夏を乗り越えるには、しっかりご飯を食べて体力をつけなければなりません。

夏の食材といえば色々ありますが、日本では「土用の丑の日」と謳ってうなぎを食べる習慣がありますよね。夏バテ防止になるとも言われています。
でも、なぜ土用の丑の日にだけうなぎを食べるようになったのでしょうか。それに、毎年同じ日ではないみたいだし、そもそも一体何の日なのか分からない…と疑問に思う方も多いはず!

そんな疑問に答えるべく、今回は「土用の丑の日」の由来や意味、うなぎを食べるようになった理由をご紹介いたします!
その他、うなぎにまつわるお話も一緒にご紹介しますので、ぜひ読んでみてください!

土用の丑の日っていつ?うなぎと関係あるの?

「土用」とは、季節の変わり目である四立(立春・立夏・立秋・立冬)の直前の約18日間を指します。

一方「丑の日」とは、日にちを十二干支に例えて12日ごとに繰り返したとき、丑に該当する日を指します。


つまり土用の丑の日とは、“土用の期間内”の“丑の日”ということになります。

このことからわかるように、該当する日は夏だけではありません。


ではなぜ、夏の土用の丑の日にだけうなぎを食べる習慣があるのかと言うと、江戸時代の「平賀源内のうなぎ屋へのアドバイス」がきっかけだと言われています。


本来、うなぎは10~12月がいちばん脂がのった美味しい時期であり、夏の売り上げが伸び悩んでいました。そこで困ったうなぎ屋さんが、どうにか夏の売り上げを伸ばそうと発明家の平賀源内に相談したところ、「土用の丑の日はうなぎの日」という貼り紙で宣伝するように提案されました。すると貼り紙の効果は絶大で、うなぎ屋は大盛況。それに便乗して多くのうなぎ屋が真似をしたことで、夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が定着したそうです。


私たちが何気なく行っている習慣にも、興味深い歴史がありますね。

ちなみに、2024年の夏は土用の丑の日に該当する日が2回あり、7月24日と8月5日になります。覚えておきましょう!


うなぎが夏バテ予防に良いって本当なの?


うなぎは冬に脂が乗り旬となるので、「土用の丑の日はうなぎの日」と謳われるようになるまでは夏に食べることは少なかったようです。しかし、うなぎは夏バテに良いとされていますよね。いつから夏の風物詩となったのか…。


日本最古の和歌集『万葉集』に、大伴家持が友人の石麻呂に宛てたこんな和歌が残されています。

石麻呂に われ物申す 夏痩に良しといふ物そ 鰻取り食せ

訳)夏の猛暑で痩せこけた姿の石麻呂に私は言ってやった

うなぎが夏痩せに効くらしい 捕って食ってみてはどうだ

このことから、奈良時代には既に、うなぎは夏バテに効くという認識があったようです。


では、なぜうなぎは夏バテに良いとされるのでしょうか?

それはズバリ、夏バテ防止に効果的な栄養素が豊富に含まれているからです!うなぎには「ビタミンB₁、ビタミンB₂、亜鉛、鉄分、カルシウム」などの栄養が豊富に含まれています。特にビタミンB群を多く含み、疲労回復の効果が高いです。


各栄養素についてもご紹介していきます!

① ビタミンB₁:糖質を体内でエネルギーに変換する。

② ビタミンB₂:特に脂質をエネルギーに変換する。

③ 亜鉛:免疫システムの働きを高める。

④ 鉄分:十分な酸素を全身に供給する。

⑤ カルシウム:歯や骨を作る。


中でも、亜鉛・鉄分・カルシウムは「ミネラル」という栄養素に含まれます。ミネラルとは、体を構成する主要な4元素(酸素・炭素・水素・窒素)以外のものの総称。体内で作り出す事ができないため、食べ物から摂取する必要があります。発汗で失われやすいため、夏は特に摂取を心がけましょう。


夏も美味しいの?うなぎの旬を徹底解説!

さて、うなぎが夏バテに良いことは分かりましたが、既にお伝えした通りうなぎは冬が旬とされていました。では、夏に食べてもあまり美味しくないのでは?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。うなぎの旬の時期は、天然と養殖で異なるのです!


それぞれの旬について具体的に解説いたします。

・天然うなぎ:10~12月

この時期の天然うなぎは、一番脂がのって美味しく食べられます。うなぎは水温が下がり始める10月頃から冬眠に備えて栄養を蓄え、12月頃から冬眠します。そのため、冬眠前の10~12月が最も脂がのって美味です。


・養殖うなぎ:6~8月

養殖うなぎなら、夏でも美味しく食べられます。養殖うなぎは1年で最も需要が高まる「土用の丑の日」に合わせて育てられているからです。とはいえ、養殖業者の水温管理と適切なエサやりのおかけで、季節による差はありません。そのため養殖うなぎは、1年中安定して美味しいうなぎが食べられます。


土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が定着して以来、今やうなぎは一年中美味しく食べられる食材なのですね。


まとめ

うなぎにまつわるお話、いかがでしたでしょうか。



※写真はイメージです。
※各店舗によって、取り扱っている商品食材や価格など季節により異なります。ご了承ください。